１つしかない機能


糖尿病は血液中のブドウ糖が多くなりすぎて尿に溢れる病気です。

私たち人間は活動するためのエネルギーをブドウ糖に頼っています。何故ならば非常に効率よくエネルギーになってくれるからです。

脂肪もエネルギーになりますが、非常にゆっくりでしかエネルギーになれません。

人間の祖先が動物に襲われをになった時に直ぐに行動しなければ殺されてしまいます。ですから直ぐに体を動かして逃げる、戦う状態にできなければならなかったのです。脂肪のようにゆっくりエネルギーになっていたのでは直ぐに行動ができず食べられてしまうのです。

その意味でブドウ糖をエネルギーにすることは妥当なのです。

ブドウ糖は血液の中で安定していなければならないので、食後に血糖値が上がるとインスリンが分泌されて血糖値を下げる機能を人間は持っています。

人間の体は上手くできていて、あるものが使えないと別のものが代償してくれ、生命の維持ができるようにしてくれています。

例えば食事が定期的にできないような場合、新たにブドウ糖を接種できなくても脂肪をエネルギーに変えてある程度の期間は生き続けるが可能です。

しかし食べ過ぎて血糖値が上がったのを下げる機能は、「インスリンの分泌」これ一つしかありません。

実は人間が進化してきた歴史の中で、私たちは常に空腹、飢餓状態だったのです。

今の様にきちんと食事ができるようになったのはここ数百年位のことで、それ以前は殆どの人たちが飢餓状態でした。

人間の進化の過程で、血糖値を下げる機能は食後の一時的な場合を除いて殆ど使われることはありませんでした。

ですから私たちの体には血糖値を下げる方法が１つ、インスリンの分泌しかなくても問題が無かったのです。

しかし現代、先進国においては日常生活の中で国民の多くが飢餓状態になることは殆どありません。

それよりもカロリー過多になる場合の方が圧倒的に多いのです。

つまりここ数百年の食生活の変化に体の進化が追いついていっていないのです。

糖尿病の原因にはいろいろありますが、カロリー過多、運動不足、ストレスなど現代社会の在り様が反映されている事は間違いありません。

バランスの良い食事、定期的な運動、そしてストレス解消で糖尿病を予防して下さい。

これらの病気が「生活習慣病」と言われていますが、生活習慣は直す事が可能です。

ほんの少し変えるだけで、１年後には大きな違いになってきます。

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