臓器移植、心、肺、腎、腸等

◆ 水素水の疾患・症状に対する効果効能

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  • ■小腸移植後障害の予防効果
  • 学術雑誌名:

    American J. of Transplantation, 2008, 8: 1-10

    表題:

    Hydrogen Inhalation Ameliorates Oxidative Stress in transplantation Induced Intestinal Graft Injury

    (水素吸引により小腸移植障害で生じる移殖による酸化ストレス障害を改善する)

    著者:

    B.M.Buchholz et.al(所属機関 ピッツバーグ大学外科スターツル研究所、他)

    概要:

    小腸移植後時に、虚血再還流により運動不全、炎症、臓器不全等が起こる。
    水素吸引により、活性酸素種の高毒性・OHが排除され事から、上記移殖障害が水素吸引によって改善される事が期待される。
    ルイスラットに同種移植した後、2%水素ガス吸引により上記組織障害は、有意に改善された。同時にCCL2等の炎症性サイトカインが減少し、脂質過酸化及びその産物のマロンジアルデヒドも低下した。
    この事は、移殖による障害は酸化ストレスに多く起因する事示唆した。
    水素吸引は酸化ストレスによる腸の移殖障害を抑制するとともに抗酸化作用を介する抗炎症作用により遠位の臓器の障害も予防する事が明らかになった。
    これらの結果は、小腸移植障害に対して、水素吸引が臨床的に有用であることを示唆している。

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  • ■水素は心臓移植後の障害を軽減し、移植心臓の維持効率を上げる
  • 学術雑誌名:

    心臓・肺移植国際学会30回記念集会抄録集 No.490、2010年4月21~24、シカゴ(米国)

    表題:

    Adding a Hydrogen-Producing Magnesium Stick to the Drinking Water Protects Cardiac Allografts and Reduces Allograft Vasculopathy in Rats.
    (飲料水に水素を発生するマグネシウムスティック入れると同種移植心臓を保護する作用がある)

    著者:

    A.. Nakao., S. Lee, C-S.Huang, Z. Wang N.. Shigemura, and Y. Toyoda(米国ピッツバーグ大学外科部門心臓・肺・食道外科研究所)

    概要:

    同種ラットに異所性に移植した心臓の移植後の維持効率に関して、水素水飲水の効果を検 討した。 水素水は、飲水に水素ガスを吹き込んだ水(A群)とマグネシウムスティックを入れて水素を発生した水(B群)を用いた(水素濃度:0.5mm)。
    対照としては、飲料水のみの群(C群)、及び水素を含む水から水素ガスを脱気して除いた水(D群)を用いた。 移植した心臓の機能は、触診による心拍数で評価した。
    移植し た心臓の平均寿命は、C群:49.5日、D群:51.5日であったのに対して、A群、B群ともに100日以上であった。
    また、摂取15分後の血中の水素ガス 濃度は、A群、B群が平均28.6μMであったのに対して、C群およびD群では8.1μMであった。
    心臓移植により、組織に炎症細胞の浸潤の増加、動脈内膜の増殖等が病理的に観察されたが、水素水群ではこれらの所見は顕著に減少した。
    飲水水素水中の水素ガスは速やかに吸収され、抗酸化作用を介して移植細胞の保護・保持に寄与していることが示唆された。

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  • ■水素豊富水による動脈化静脈グラフトの内膜肥厚の軽減
  • 学術雑誌名:

    Cardiovasc. Res., Feb. 26, 2012 : doi:10.1093/cvr/cvs024

    表題:

    Oral intake of hydrogen-rich water inhibits intimal hyperplasia in arterialized veingrafts in rats
    (水素豊富水飲水によりラットにおける動脈化静脈移植片の内膜肥厚障害が阻害される)

    著者:

    Q. Sun, A..Nakao et al(米ピーツバーグ大,上海軍事大他)

    概要:

    静脈を用いた冠動脈バイパス手術において、内膜肥厚による移植片の狭窄は予後を左右する重大な問題であるが現在有効な予防法はない。ラットの移植実験モデルを用いて水素豊富水(㈱フレンディアのドクター水素水スティックで製造)経口摂取による抗酸化作用を利用した治療効果について検討した。下大静脈を腹部大動脈に移植し、通常の水道水(RW)、水素豊富水から水素を除去した水(DW)、及び水素豊富水(HW)の3群に分けて比較した。移植手術6週間後RW,DW群では著明な内膜肥厚が認められたがHW群では有意に減少していた。HW群の移植片では、血小板・白血球の凝集が抑制されており、血管内皮細胞の正常な構造も保たれていた。さらに、接着因子や炎症因子等の肥厚に関わるマーカー因子も有意に抑制されていた。これらの結果は、水素豊富水の摂取により静脈移植片の内膜肥厚が有意に抑制されることを示しており臨床応用も期待される。水素豊富水の経口投与は簡単であるため、日常生活に取り入れることもできるであろう。