歯周病

◆ 水素水の疾患・症状に対する効果効能

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  • ■水素豊富水はラットの実験的歯周炎モデルを改善する
  • 学術雑誌名:

    J. Clin. Periodontol. 2011 Dec;38(12)1085-90. doi: 10.1111/j. 1600-051X.2011.01801.x. Epub 2011 Oct 9.

    表題:

    Hydrogen-rich water attenuates experimental periodontitis in a rat model.
    (水素豊富水はラットの歯周炎モデル実験において改善効果を示す)

    著者:

    K. Kasuyama et al.(岡山大医歯薬)

    概要:

    歯周炎の発症に活性酸素種(ROS)が関与している事が知られている。分子水素(H2)はROS消去作用があることからラットの歯周炎モデルを用いて水素豊富水飲水による効果を検討した。ラットの上顎臼歯の周りに結紮糸を4週間置いて歯周炎を誘導し、そのラットに水素豊富水を含む純水と対照として水素を含まない純水を飲ませて水素の効果を検討した。
    歯周炎ラットに純水(水素を含まない)を飲ませると経時的に血清中のROSが上昇し、多形核白血球の浸潤、歯槽骨の減少が4週間で観察された。一方、水素豊富水摂取によって血清中のROS上昇が阻害され、歯周炎組織中の8-OHdG(ROSの作用によって産生する)及びニトロチロシンの産生が軽減された。その結果、発症に伴う多形核白血球の浸潤、破骨細胞の分化が抑制された。さらに、マイトゼン(分裂促進因子)で活性化されるたんぱく質リン酸化酵素のような炎症反応の情報伝達系が水素豊富水によって軽減された。
    これらの結果から水素豊富水の投与によって歯肉の酸化ストレスが軽減され歯周病の進行が抑制される事が強く示唆された。

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  • ■水素水に歯周病予防効果
  • 記事掲載:

    2012年9月21日発行 読売新聞

    概要:

    岡山大の森田学教授(予防歯科)らの研究チームは20日、通常の水より水素濃度が高い「水素水」を摂取すると、歯周病の予防に効果があることをラットを使った実験で確認したと発表した。 歯周病を悪化させる活性酸素が抑えられたという。チームは、人間の歯周病治療にも役立つとみて研究を進めている。
    チームは、通常のラットと、歯周病に罹患(りかん)させたラットを用意し、さらに蒸留水を与えるグループと水素水のグループに分けて4週間観察。通常のラットでは、蒸留水よりも水素水の方がわずかに血液中の活性酸素濃度が減った。歯周病のラットに水素水を与えると、蒸留水より同濃度の増加を3分の1程度に抑えられたという。
    これら4種類のラットの歯茎を調べると、炎症が起こる際にできる細胞や骨を溶かす細胞などの量は、通常のラット2グループ間では差がなかった一方、歯周病の2グループ間では、水素水を与えた方が蒸留水より半減した。
    チームは「歯石除去などの治療に加え、水素水を飲むことで、歯周病の予防、治療につなげられるのではないか」としている。